金剛寺

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平重盛公の創建による古寺

金剛寺は今から800年前、平安朝の文化人小松内大臣、平重盛公の創建による古寺と伝えられています。

江戸時代初期から野原城主の畠山義春公の菩提寺として復興、奈良朝の末期、 宇智の大野に流されてきた光仁天皇の皇后、井上内親王(いがみないしんのう)とその子の他戸親王(おさべしんのう)の怨霊を祀る宮寺として、さらには元京都仁和寺、直末の中本寺としての歴史と信仰を有する名刹の古寺でもあり、現在は高野山派に属する真言宗となっております。

牡丹咲き誇る「ぼたん祭り」
また、牡丹の寺として皆さまから親しまれており、 毎年4月下旬から5月上旬にかけて「ぼたん祭り」を開催しております。

境内の吉野川を借景とする 約2,000平方メートルのぼたん園では、100種類1,500株の牡丹が今を盛りと咲き誇り、木蓮、平戸、みやこわすれ、石楠花、えびねらん、黄れんげ、樺れんげ、はなみずき、豪華なドイツあやめ等が美しく咲き続けます。

この牡丹の起源については文政5年(1822年)当時の本常和尚が薬種として植えたと伝えられています。
原産地の中国では、この根が漢方生薬として栽培されていました。

本尊。800年前の藤原時代の作。白檀の香木による一木造り。
東の浄瑠璃世界を司る仏さまで、除病延寿、心身快楽等 現世利益的信仰を集め、「お薬師さん」の名前で親しまれています。

両脇には、日光、月光菩薩、そして、十二神将が祀られています。また、七福神の大黒天とともに 「長寿と福を授かるお寺」として 神仏合体の宮寺以来、祈祷寺として今日に 至っております。
「病気を癒してくれるお薬師さん」 「達者で暮らせるお薬師さん」として、多くの人々の心の中に生き続けています。

山門の左側に薬師井戸があり、 昔からお薬師さんの「薬師霊水」として、 お薬師さんへお供えする清浄水 「除病延寿」の信仰が得られると伝えられています。

700年前の鎌倉時代の作で寄木造り。
西方極楽浄土を司り、この世の衆生を救済しようとの誓願を持つ仏さまです。

(左)星祭九曜星本尊
(上)金銀字交書経巻
金剛寺には、先人の文化遺産、民族と郷土の誇りとする文化財が山積されています。
中でも寺宝の逸品である紺紙に金銀字交書経巻は、 奥州の豪族である初代藤原清衡の筆といわれ、 平泉の中尊寺へ奉納の平安後期の中尊寺経を始めとして、
奈良、平安、鎌倉、室町、江戸、各時代にわたる仏像、仏画、経巻、彫刻等、 奈良でなくては見られない珍しい寺宝ばかりが保存されています。

【本堂】
江戸(元禄)時代に再建され、昭和後期に大修理。

【観音堂】
明治三十年、当時の唐招提寺長老、大森覚明大僧正によって再建されました。
鴟尾(しび)には「唐招提寺金堂之模造」と印されています。
江戸時代、宮寺となっていましたが、明治初期の神仏分離の時、天満宮・御霊宮より十一面観音、准胝観音を持ち返り、お祀りしています。

【庫裡】
元禄4年、今から310年前の建物で、茅葺の屋根です。
大正時代まで唐招提寺長老の隠居の間であり、 弟子育成の場でもありました。

【庫裡の内部】
庫裡の内から元禄の枯山水の庭を眺められます。
シーズンにはここで食事ができます。

【枯山水の庭】
江戸時代・元禄初年の庭で、紅梅、つばき、平戸つつじ、さざんかなどが咲きます。

【山門】
「山門に鐘楼あり牡丹寺」とうたわれるように、山門に釣鐘があります。
この釣鐘は240年前、宝暦12年、近畿一円より十万人の寄進により造られました。

1月28日 三宝荒神供

当山伝統の三宝荒神をお祀りして、新春門出の家運隆昌を祈願致します。
午前10時より午後4時まで、三宝荒神供のお札を授与していただけます。

日本では七百年前から荒神信仰が盛んになり今日に至っています。
「一切の罪障を皆悉く消滅し、一切の所願を皆悉く満足」させて下さり、火難、水難から守られ、一家は幸運に恵まれると信仰されています。

三宝荒神の御札は台所の美しい、清潔な所で祀ってください。
真言は「オン ケンバヤ ケンバヤ ソワカ」です。

節分の日(2月3日) 星祭り法要

2月3日 星供養曼荼羅と星祭り九曜星本尊を公開します。
午後7時より8時まで、1年の安全を祈願してご祈祷、護摩をたきます。
星祭り九曜星本尊とは、各人の当年星の吉凶を掌る本尊です。

3月18日 彼岸千部会

午前10時より午後3時頃まで観音経読経の中、 先祖塔婆供養いたします。

4月20日~5月下旬

ぼたん祭り ぼたん園の開園

11月3日 菊薬師会式

お薬師さまが小菊で荘厳され、「善の綱」を通して、お薬師さまと結ばれます。
「善の綱」健康や長寿、病気平癒を願って、薬師如来の右手とつながった善の綱をひいて頂きます。

■菊慈童の屏風の公開
「菊慈童」は中国の故事。菊から滴る水を飲み、菊を枕に休み、菊の葉に写経し、七百才の齢でなお童顔という。
■頭の病気や安眠によいといわれる菊枕があります。

【11月3日 午前10時半より菊薬師会式】
「大般若経転読法要」を厳修
無病息災・家内安全等のご祈祷します。

12月31日 除夜の鐘

午後11時40分より、除夜の鐘をつくことができます。